観劇記録と所感まとめなど

nontaによる演劇パフォーマンス関係の覚書など

私とちっちゃな英雄との出会い

私がこの舞台を初めて知ったのはドルフェス2015だった。ドルフェス2015についてはトラウマのようなものがあるので深くは触れません。

キャラクターもわからないまま、ただ知ってるキャストが何人かいて、そのあまりの可愛さにやられてしまい、いつか絶対観に行かなければ、と思ったのが始まりだったと思う。

ロベルト、ジョージの曲の高揚感、ジョージ、ブックスのそれぞれのソロのまっすぐな歌詞がすぐに好きになって、それから全員で歌われた「英雄の歌」。メロディも歌詞も本当に真っ直ぐに胸に届くもので、本当に素敵だったんだけど、あいにくこの日の出来事で本当にトラウマレベルの傷(某アイドルグループのあれです)が出来てしまった影響と、元々予定が詰まっていた事に起因して中々見に行くことができなかった。今思うとものすごく勿体無いことをした。無理をしてでも行くべきだった。

 

次にこの舞台を意識したのは他でもない高根正樹くんがキャスティングされたことだった。

テニミュが好きで、テニプリでは不動峰、四天、山吹、六角あたりが好きなので、当時ジョージを演じていた加藤真央くんと、1代目2代目内村京介が共演、しかも親友役で。プラス大好きなセカンド四天の山内くんがロベルトという奇跡的な巡り合わせに興味を持ったと同時に、あのドルフェスで聞いた西馬るいくんの歌声がもう聞けなくなる、と焦って急遽空いている日にピューロへ行く算段を立てた。

右も左もわからないまま列に並んで、運良くカウンター席の端から2席目に座れたのは今でも覚えてる。

 

アナウンスが終わるとすぐに暗転し、マイメロディちゃんが出てくる。

五分前アナウンスに慣れた身としては多少ビックリした。

それから、ステージ下手側の花がスゥッと伸びて来て、花が開く。くるっと芯が回ると赤いねずみが出てくる。

「さあみんな!一緒に踊ろうぜー!」

掛け声と共に始まった曲があまりにも可愛くてひっくり返ったことを覚えてる。ドルフェスの時は装置も何もない場所だったし、ねずみ男子のファンよりアイドル達のファンの子が圧倒的に多くて、だから、フェアリーランドシアターの中できらきら歌って踊るねずみたちは本当に可愛くて可愛くて。

空気、空間、照明、音楽、全てを味方につけたねずみ達ははっきり言って最強だった。

この日のメンバーは変則で、スター一期につっきーロベルトが来た時だったので、ジョージ:加藤真央 ブックス:西馬るい ジェラルド:小波津亜廉 ロベルト:月岡弘一 ハンス:永松文太 仲間1:久具巨林 仲間2:小林和輝 という布陣。今田くんのロベルトが見れなかったのは今でもすごく後悔してる。

初めて見るちっちゃな英雄は、当時仕事に疲れ、ルドルフ公演の大楽によって不動峰を失った傷だらけのメンタルだったこともあり、年甲斐もなく号泣した。特にブックスのソロが本当に心に突き刺さって抜けなかった。

ジョージのソロも英雄の歌ももちろん心にグッと来たんだけど、何もできないけれど、ただずっとそばにいるよと歌い上げるブックスに、堰を切ったように涙がとかそんなんじゃないな、バケツをひっくり返したようにダバダバ涙流して泣いた。ちっちゃいハンカチしか持ってなかった自分を恨んだ。

 

西馬くんの声ってめちゃめちゃ優しくて柔らかいのにしっかり芯が通ってて、すごく聞きやすいんですよ。これは後にいろんなキャストを観てわかったことですが、西馬くんのブックスは1番「王子様」っぽかった。

優しくて暖かい歌声でまっすぐな言葉を穏やかな曲に乗せて歌い上げるブックスが、あーーーーー好きだなーーーって思ったことを覚えてる。

それから後に、高根正樹くんのブックスを見て、そのあまりの可愛さに「ブックスってこんなに可愛かったっけ?」とか呟いたこともありました。

 

それから、どこまでもまっすぐでいつだって素敵な英雄であり続けるジョージもどうしようもなくキラキラしててかっこよかった。

まっすぐになりすぎて間違ってしまったことを悔やむジェラルドも、相手の心を理解しきれずに反省するロベルトも、兄を慕って頑張っていたのにいじけてしまったハンスも、

どのキャラクターの心情もどこかで突き刺さるものがあってとても40分のボリュームじゃない。

 

そして決定的に作品の魅力に落とされたのがチームハッピー、チームスカイなのですが、それはまた後日。

2チーム制、3ヶ月サイクルの罠です。これは舞台のダブルキャスト制なんかを楽しめる人にはめちゃめちゃ楽しいよ。私は楽しいです。

 

 

兎にも角にも疲れた社会人の心にはあまりにも純粋であまりにもきらきらしていて、暴力かと思うくらい心の柔らかい部分に真っ直ぐに触れてくる作品。

 本当に大好きな作品なので是非多くの人の目に触れて欲しいし、この作品を知ってほしい。観て欲しい。

だから知り合いにはめちゃめちゃオススメしてしまうの許して欲しい。本当に大好きな作品だし観て損はさせないと言い切れる。ちょっとでも気になったら森に遊びにきて欲しいのです。

 

みんなー!楽しく、踊ろうぜーっ!