観劇記録と所感まとめなど

nontaによる演劇パフォーマンス関係の覚書など

【感想】オサエロ

8/12諒太郎さん主演の舞台を観てきました。ABチームありましたが観てきたのはA。

 

特攻隊のお話なんですけど、舞台は老人が少女に出会うところから始まる。

「おばあちゃんから手紙を預かってます」

 

入りでびっくりしたのは諒太郎さんのおじいちゃん役がめちゃくちゃ上手かったこと。

役名すっかり忘れて見始めたのと、帽子で目元が隠れてるから一瞬、あれこれ諒太郎……さん……だよね?みたいな感じになりました。

 

ストーリーはめちゃくちゃ重いものでしたが、現代に生きてても忘れてはいけないこと、現代に生きてるからこそ知らなきゃいけないことが詰まってました。

戦争とは何か、後悔とは何か、生きる上で考えなければいけないことなんじゃないかな。

 

諒太郎さんは前回出ていたあたっくNo.1から戦争もの続きですがまぁ……わかる…めちゃくちゃ似合う……

そして繊細な表情の演技がめちゃくちゃ上手いと思っている俳優さんの1人なので、今回小さいハコでよくお顔が観れたのは嬉しかったなぁ。

特に幼馴染2人がいい感じになった時の何とも言えない顔、好きだと言ってしまった後の表情、それから先、後悔したような顔。

不器用な中原の表情ひとつひとつがまるで鋭利な凶器のように胸に刺さる。テニミュの時からこういう顔上手いよな〜〜!ってずっと思ってました……見れてよかった。

 

後半はボロッボロに泣いてて感想とか考えられないくらい辛かったです。

個人的に、親族の中に終戦翌日に特攻に行くはずだった人間がいたので、その人のことを思い出してしまった、というのもあったんですけど。

そして、中原の後悔がめちゃくちゃわかるんですよ。誰しも一度は経験があるんじゃないかな。「あの時あの言葉を言わなければよかった」という後悔。

ラストの崩れ落ちて泣き叫ぶシーンが本当にしんどくて。ものすごく感情を揺さぶられる叫び声でした。

 

男性陣の演技ももちろん、女性陣のまぁ可愛いこと可愛いこと。演技もそうだけどとにかくもう可愛いしか言えないみんな可愛いとかありがたみがすごい。ありがとうございます。

 

オシャレな照明や凝った音響はほとんどない。それがよりストーリーを立たせていたし、純粋なストレートの舞台という感じ。

なによりそのシンプルな演出がこのお話には合っていたなと思います。

 

素敵な時間をありがとうございました。そして個人的ではありますが、こうして特攻隊のお話を紡いでくれて、ありがとうございました。

こういう言い方はあまり好きではないんですけど、今夏で1番泣いた舞台でした。